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手元供養で分骨する流れと注意点を解説!方法や手順から注意すべき点まで

  • 手元供養で分骨するにはどうしたらいいの?
  • 場合によっては罪に問われることがあるって聞いたんだけど・・・
  • 自分で分骨する方法や注意点を知っておきたい!

手元供養や自宅供養など、呼び方はさまざまですが故人を身近な場所で供養したいという方は年々増えています。

自宅で故人を供養する人が増える一方で、分骨や納骨など遺骨の扱いをどうすれば良いのか悩んでしまう人や、法律トラブルに発展してしまう人も増えているようです。

そこで今回は、故人の遺骨を手元に置いて供養したい方へ向けて、分骨や納骨における注意点や手続きについて解説します。

堅苦しい決まり事がほとんど無い手元供養ですが、【遺骨の扱い】については法律によって定められたルールがありますのでこの機会に是非覚えておきましょう。

目次

分骨について正しく知っておこう

分骨の定義とは一般に、亡くなった方のご遺骨を分ける行為全般を意味する言葉です。

しかし、墓地・埋葬に関する法律(以下、墓埋法と表記)によって定められた手続きや書類は、分骨したら必ず必要になるとは限りません。

まずは分骨で書類や手続きが必要なケースとそうでないケースを知っておきましょう。

分骨で分骨証明書や埋葬許可証が必要なケース

まずは分骨をする上で、書類や手続きが必要なケースから解説します。

法律と聞いてしまうと難しいイメージで身構えてしまいそうですが、注意すべき点は分骨した遺骨を埋葬するかどうかの1点だけです。

お墓のイメージ画像
お墓のイメージ画像

墓埋法は、遺体や遺骨を”埋葬”する際のさまざまなルールを定めた法律です。

複数に分けた遺骨を、それぞれ別の場所へ埋葬するのであれば【分骨証明書】と【埋葬許可証】が必要になります。

手元供養で分骨した遺骨を保管するだけなら法的な手続きは不要!

手元供養で分骨したご遺骨を自宅などで保管するだけなら、分骨証明書などを取得する必要はありません。

法的な手続きが必要となるのは、あくまでも遺骨を埋葬する場合のみです。

将来的なビジョンは明確に
将来的なビジョンは明確に

ただし将来的に自宅で保管しているご遺骨をどうするかは、手元供養で分骨をする際にしっかりと考えておきましょう。

既にご遺骨を埋葬しているお墓があり、何かしらの理由で手元供養が出来なくなっても同じ場所へ遺骨を戻す予定なら、特に必要な手続きはありません。

しかし万が一手元供養の継続が難しいとなった際に、ご遺骨を既存のお墓とは別の場所へ埋葬する予定があるなら、予め分骨証明書や埋葬許可証を取得しておいた方が良いでしょう。

手元供養で分骨する流れと手順

それでは実際に手元供養用にご遺骨を分骨する流れと手順を解説していきましょう。

予め業者に相談
予め業者に相談

葬儀のタイミングで分骨を行う場合

葬儀と同じタイミングで分骨を行う場合なら、葬儀を行う業者に「分骨をしたい」と事前に伝えておくだけで大丈夫です。

手元供養用のご遺骨が分骨されるのは火葬場で骨壺へ納骨するタイミング(お骨上げ)となります。

お墓に埋葬するための骨壺とは別に分骨用の骨壺を準備しておくとスムーズです。

持ち帰るご遺骨がとても少量なら、密閉できる容器であれば骨壺でなくとも構いません。

  • 事前に業者へ分骨したい意志を伝えておく
  • 遺骨を持ち帰るための骨壺や容器を準備しておく
  • 埋葬の予定があるなら分骨証明書や埋葬許可証も取得しておく

既に埋葬済みのご遺骨を分骨する場合

既にお墓に埋葬してあるご遺骨を手元供養用に分骨する場合は、手続きが面倒になるので注意が必要です。

関係各所へ連絡を
関係各所へ連絡を

お墓のご遺骨を手元供養のために持ち帰る場合は、勝手に行わないようにしましょう。

墓地を管理している人(お坊さんや職員など)へ連絡をしたり、墓石を動かすために石材店へ連絡をしたりと関係各所への連絡をした上で行う必要があります。

お墓を管理する人から分骨証明書が必要だと言われた場合には、役所などへ赴き取得します。

一度お墓へ埋葬したご遺骨を掘り返す形になってしまうので、宗教観や倫理観などの問題で遺族から反対されてしまう恐れがある点には注意が必要です。

分骨を行う前に良く話し合い、しっかりと周囲の理解を得た上で行った方がトラブルを避けられます。

  • 墓地管理者や石材店へ連絡してから行う必要がある
  • 分骨証明書が求められるケースが多い
  • 周囲の理解を得るのが困難になる恐れもあるため、トラブル防止の話し合いが必要

分骨して持ち帰るご遺骨の量と注意すべき点

手元供養のために分骨する場合、どれくらいの分量を持ち帰るべきなのでしょうか。

手元供養に必要な遺骨の量は?
手元供養に必要な遺骨の量は?

一般に火葬をしたあとの遺骨の総量は、生前の体重に対して15~20%ほどになります。

例えば生前の体重が60kgだったなら、ご遺骨はおよそ9~12kgと想像以上に多いことがわかります。

全てを持ち帰って手元供養すること(全骨)も可能ですが、一般的にはごく少量のご遺骨で充分です。

手元供養の方法で持ち帰るご遺骨の量は決まる

手元供養で持ち帰るべきご遺骨の量は、どのように保管するかによって必要な量が大きく異なってきます。

最も多いのがミニサイズの骨壺でご遺骨を保管する手元供養です。

オシャレなミニ骨壺
オシャレなミニ骨壺

準備した骨壺の大きさにもよりますが、基本的には一握りにも満たない少量のご遺骨で充分です。

ペンダントなどのアクセサリーにご遺骨を入れるなら、さらに必要なご遺骨は少なくなります。

逆に手元供養の方法としては稀ですが、全てのご遺骨を持ち帰ることも可能です。

持ち帰らない方がよい骨もある

手元供養のために分骨したご遺骨を持ち帰る量に決まりはありませんが、一般論として持ち帰らない方がよいとされる骨もあるので注意が必要です。

仏の形をした骨がある
仏の形をした骨がある

持ち帰らない方が良い骨とは、【喉仏】という部位の骨です。

喉仏とは喉の部分にある骨で、その形が坐する仏に似ていることから重要視されることが多い部位となっています。

火葬場でのお骨上げでも、職員の方が「これが喉仏です」と説明をしてくれることが多いですね。

全くの無宗教で気にならないのであれば持ち帰っても問題ありませんが、信心深い方やご年配の方は喉仏を持ち帰ることに難色を示したり忌避感を露わにする可能性が高く、無用なトラブルを避ける意味でも持ち帰らない方が良いでしょう。

手元供養で分骨する際に絶対やってはいけないこと

ここまでお伝えしてきた通り、手元供養やそれに伴う分骨に難しい点はほとんどありません。

必要な手続きが少なく誰でも比較的簡単に行うことが出来る手元供養ですが、絶対にやってはいけないこともあります。

持ち帰ったご遺骨は絶対に捨ててはいけない

当たり前と思うかもしれませんが、手元供養のために持ち帰ったご遺骨は勝手に処分してはいけません。

罪に問われる恐れも
罪に問われる恐れも

大切な故人のご遺骨を手元供養したいと考える方に、そんなことをする人は居ないと思いますが、持ち帰る量を見誤ってしまい持て余して庭に埋葬・・・なんてことは絶対にダメです。

法律により遺体や遺骨を埋葬できるのは、国が”墓地”として認可した場所のみと定められています。

大げさではなく、庭や思い出の場所にご遺骨を勝手に埋めてしまうと【死体遺棄】として罪に問われる恐れがあるので注意しましょう。

散骨は違法性無しだがグレーゾーン

自然葬という言葉を耳にしたことは無いでしょうか。

実は現行の墓埋法では”散骨”については範囲外となっていて、国も非公式ながら認めたご遺骨の供養方法となっています。

自然葬という選択肢
自然葬という選択肢

いわゆるグレーゾーンに該当する散骨(自然葬)ですが

  • お墓を持っていない人
  • 無宗教や若い世代
  • 既存の埋葬方法に疑問を持っている人

考え方や経済的な理由から、新しい供養の形として選ぶ人が増えてきているのは確かです。

散骨と埋葬の違いは、骨の形状で分類されます。

ご遺骨を2mm以下のパウダー状にして他人の生活に害を及ぼさない場所へ撒くことを散骨と呼び、※海や個人の所有地であれば法に問われることはありません。

※漁業などが行われる海はNG、所有地であっても散骨を条例で禁じている市町村もあるので注意が必要

散骨と手元供養を組み合わせるスタイルは非常に人気がありますが、自分自身の手で散骨を行うのはやめましょう。

確かにご遺骨をすり鉢などでパウダー状にして自分で散骨を行うことは可能ですが、専門の業者などに委託した方が安心できます。

散骨については近日公開予定の記事で料金や注意点などを詳しく解説しますので、公開まで今しばらくお待ちください。

手元供養で分骨する流れと注意点を解説!方法や手順から注意すべき点までまとめ

手元供養で分骨をするのは、事前準備とタイミングにさえ注意を配れは驚くほど簡単に行うことができます。

ご遺骨を勝手に埋めるなど、常識的にダメだと判る行動さえしなければ法に触れる心配もほとんどありません。

手元供養の分骨におけるポイントは
  • 火葬の流れで分骨するとスムーズ
  • 分骨は事前の連絡と準備が重要!
  • お墓からご遺骨を分骨すると少し面倒になってしまう
  • 自己判断はトラブルの元なので要注意!

故人を身近に感じたい、日ごろから手を合わせたいという気持ちさえあれば手元供養は遺骨の有無に関係なく行える新しい祈りのスタイルとして人気です。

しかしご遺骨を手元で保管する場合は、親族や家族の理解や法に触れないための知識は必要になってきます。

決して難しい手順や手続きではありませんので、故人を心穏やかに偲ぶためにも事前の準備はしっかりと行うようにしましょう。

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